会期中に実施予定の企画・行事の紹介

第99春季年会 (2019)では一般講演のほかに,様々な企画・行事が予定されています。本ページではプログラム公開までの間に確定した情報を掲載し各企画を紹介いたします。情報は随時更新いたします。

企画一覧

分類 企画タイトル
アドバンスト・テクロノロジー・プログラム(ATP) T1. 社会を支える基盤技術

A) IoT・AI社会,ソフトロボットを支えるアクチュエータ・センサ材料
B) セルロースナノファイバーの社会実装に向けた研究最前線
C) 革新的膜工学の研究最前線 2019
D) インフォマティクスが変える化学合成

T2. サステイナブル社会構築のためのエネルギー化学

A) 有機系太陽電池の新展開
B) 低炭素社会構築のためのグリーン水素・二酸化炭素利用研究最前線
C) グリーン水素を利用した低炭素社会構築のための技術開発
D) 革新的な蓄電技術開発
E) 熱電変換技術の最前線

T3. ヘルスケア革新技術

A) 医療・ライフサイエンス材料の新展開
B) 診断技術が切り開く未来のヘルスケア
C) 新モダリティーを基軸としたバイオベンチャー

T4. シーズ共創プログラム 〜産学官連携の新しいカタチ〜

中長期テーマシンポジウム 分子エレクトロニクスと分子スピントロニクスの最前線
開殻性分子種:ファジーボンドが拓く新たな化学
人工光合成最前線:その実現の鍵を探る
生命科学における分子化学のプレゼンス
革新的触媒の創製:炭素―水素結合の活性化

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アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)

概要

 アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)は産業界のニーズと学会のシーズとの出会い,さらにイノベーション創出の促進を目的として,化学を中心とする幅広い分野における最先端技術について総括する企画です。15年目となる今回は,これからのATPと産学官連携のあり方を探るために,基盤技術/エネルギー/ヘルスケアの3つの技術分野のセッションに加え,SDGsに代表される社会課題の解決に向けた「シーズ共創」をキーワードとする新セッションを設定しました。ポスターセッションおよび交流会も含めて,皆様の積極的なご参加,よろしくお願いいたします。


開催期間
2019年 3月 16日 (土)〜 19日 (火)
開催場所
甲南大学 岡本キャンパス

T1. 社会を支える基盤技術

趣旨 イノベーションは技術の深耕と異分野との融合により生まれます。本セッションでは今後の社会を支える基盤技術として注目されている,ソフトロボット,セルロースナノファイバー,水処理,インフォマティクスの4テーマを取り上げ,化学の視線でその最前線を紹介します。


T1. A. IoT・AI社会,ソフトロボットを支えるアクチュエータ・センサ材料

オーガナイザー:安積 欣志(産総研ナノチューブ実用化研)

趣旨 多様な社会課題を解決するSociety5.0(超スマート社会)を実現するにはサイバー空間を取り扱うIoT・AI技術の開発とともに,サイバー空間とフィジカル空間をつなぐソフトロボットおよびセンサ技術の開発が必要とされ,その開発において化学のイニシアチブが期待されます。本サブセッションではIoT・AI社会を支えるキーデバイスであるソフトロボットのためのアクチュエータおよびセンサの開発について,産官学を代表する研究者が実際の取り組みを紹介・説明します。

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T1. B. セルロースナノファイバーの社会実装に向けた研究最前線

オーガナイザー:磯貝 明(東大院農)

趣旨 セルロースナノファイバー(CNF)は環境調和型の注目の新素材です。では,社会実装は今どこまで進んでいるか?技術課題は何か?キラーアプリは何か?本サブセッションはこのような疑問に答える企画です。社会実装の推進政策の紹介からスタートし,CNFの基礎からキラーアプリに繋がる注目の研究・社会実装事例を紹介します。当日はサンプル・製品展示会も開催しますので,1日でCNFの全貌を理解できる企画です。

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T1. C. 革新的膜工学の研究最前線 2019

オーガナイザー:松山 秀人(神戸大院工),中川 敬三(神戸大院工)

趣旨 世界的な人口増加や地球温暖化に伴い,水不足が深刻な問題となっています。持続可能な水環境を保つためには,有害物質の排出削減や排泄物の適切な処理が重要であり,安全な水とトイレの供給はSDGsの目標にも設定されています。このような課題を解決するためには,膜を用いた分離技術が有効な解決手段と言えます。本サブセッションでは,膜分離に関する最新の研究動向を話題提供し,持続可能な水環境の実現可能性について議論します。

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T1. D. インフォマティクスが変える化学合成

オーガナイザー:佐藤 一彦(産総研触媒化学融合研)

趣旨 近年,機械学習やそれに関連するデータ科学の進歩によって,機能性物質の分子設計や化学合成の経路予測などが長足の進歩を遂げつつあります。本サブセッションでは,有機分子の設計・探索・合成に的を絞り,機械学習やビックデータを活用した触媒設計,電池・電子材料探索,逆合成解析に関する先端研究を紹介します。

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T2. サステイナブル社会構築のためのエネルギー化学

趣旨 サステイナブル社会の構築に向けた産学官の取組みが活発に行われています。とくに,エネルギー変換・貯蔵・利用の分野における最近の研究・技術開発には,目覚ましい進展が見られております。本セッションでは,「太陽電池」,「水素製造」,「二酸化炭素利用」,「蓄電」,「熱電変換」の化学の貢献がきわめて重要な5つのテーマに関する最新の研究動向を紹介するとともに,実用化に向けた将来展望についての活発な議論の場を提供します。


T2. A. 有機系太陽電池の新展開

オーガナイザー:宮坂 力(桐蔭横浜大院工)

趣旨 有機薄膜太陽電池,ペロブスカイト太陽電池などのいわゆる有機系太陽電池は,低分子有機ドナー,非フラーレンアクセプター,無機量子ドット,ナノカーボン系材料など新しい化学材料を巻き込み,新展開をみせています。本サブセッションでは,そのような新しい局面をみせる有機系太陽電池の最新の研究開発動向を,世界をリードする産・学・官の研究者に紹介いただき,実用化を見据えた活発なディスカッションを行いたいと考えています。

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T2. B. 低炭素社会構築のためのグリーン水素・二酸化炭素利用研究最前線

オーガナイザー:佐山 和弘(産総研太陽光発電研)

趣旨 低炭素社会に代表されるサステイナブル社会構築のためには,再生可能エネルギー由来のグリーン水素製造や二酸化炭素の有効利用法の確立が急務です。本サブセッションでは,人工光合成に代表される光水素製造・二酸化炭素還元に加えて,再生可能エネルギー由来の水素製造技術,二酸化炭素の資源化および分離膜技術の基礎研究を集約した最新のトピックスについて,世界をリードする研究者に紹介いただきます。なお,本サブセッションは,T2Cセッションと連動して,これからの発展を見据えた活発なディスカッションの場を提供したいと考えております。

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T2. C. グリーン水素を利用した低炭素社会構築のための技術開発

オーガナイザー:古谷 博秀(産総研再エネ研)

趣旨 低炭素社会に代表されるサステイナブル社会構築のためには,再生可能エネルギー由来のグリーン水素製造や二酸化炭素の有効利用法の確立が急務です。本サブセッションでは,T2Bと協働し,グリーン水素の製造技術とそれを用いた二酸化炭素の利用を中心に,二酸化炭素の回収や精製技術なども含めた,産業化に近い一連の技術開発について第一線で活躍する研究者が一堂に会し議論します。

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T2. D. 革新的な蓄電技術開発

オーガナイザー:藪内 直明(横国大院工)

趣旨 低炭素社会を目指し,定置用途などの大型蓄電デバイスが実用化されてきています。しかし,今後の蓄電デバイスの拡大を鑑みると,資源や環境,安全性などの課題を克服する技術開発が求められます。本サブセッションでは,ナトリウムイオン電池やカリウムイオン電池,全固体電池など,革新的な蓄電デバイスについて,研究の最新動向から将来展望まで幅広く議論します。

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T2. E. 熱電変換技術の最前線

オーガナイザー:山本 淳(産総研省エネ部門)

趣旨 省エネルギー社会の実現のためには,再生可能エネルギーの利用促進と共に,エネルギーの利用効率を高める必要があります。現状では多くの熱エネルギーが未利用のまま環境に放出されていることから,低コストで熱エネルギーを有効利用できれば,その省エネ効果は計り知れません。本サブセッションでは,未利用熱利用の中でも注目を集める熱電変換技術の最新動向から将来展望まで広く議論します。

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T3. ヘルスケア革新技術

趣旨 「全ての人が健康に快適に暮らすことができる社会の構築」に化学の視点からどう貢献するかが,このATP・ヘルスケアの分野の一貫したテーマです。今年度は,「医療革新」を大きなテーマとして掲げ,3つの独立セッションで,「様々な分野の医療を目指した生体材料の革新」「事業化を視野に入れた診断技術の革新」「新モダリティーを基軸にした革新的なバイオベンチャーの活躍」を議論します。本セッションは,異分野融合による産学官および産産のオープンイノベーションの機会を提供する場として,また講演者と聴衆の新たな連携に進展できるよう期待しています。


T3. A. 医療・ライフサイエンス材料の新展開

オーガナイザー:田中 賢(九大先導研)

趣旨 再生医療の進展,がん・脳梗塞・心筋梗塞などの診断・治療方法の開発は,喫緊の社会課題です。本サブセッションでは,健康長寿社会の実現につながる世界をリードする新概念や製品化に成功した実例を産・学の講師陣から解説いただきます。生体と材料の界面における分子の特異的な吸着・非特異的な吸着機構の理解と制御のサイエンス,および社会実装に必要な技術に関して議論する場を提供します。これにより,医療・ライフサイエンス分野における新しい価値を探ります。

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T3. B. 診断技術が切り開く未来のヘルスケア

オーガナイザー:小澤 岳昌(東大院理)

趣旨 健康管理や生活習慣病予防に対する意識の高まりとともにヘルスケアの重要性が増しています。様々な疾患原因となる分子計測技術,マイクロ流体デバイスなどを利用した新たな診断技術が開発されつつあります。ホルモンや病原性ペプチドなどの検出に加え,ナノ粒子やナノ材料を利用した新規測定技術にも新たな原理・応用が導入され飛躍的な進展が見られています。本サブセッションでは,これら最新の分析手法やその事業化に向けての取り組みについて話題を提供します。

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T3. C. 新モダリティーを基軸としたバイオベンチャー

オーガナイザー:菅 裕明(東大院理)

趣旨 「モダリティー」という言葉は近年製薬企業で盛んに使われるようになっています。これまでの低分子では医薬品の開発が困難な標的を狙うために,別のカテゴリーに分類される化合物を用いて医薬品を開発しようというアプローチです。このセッションでは,「新モダリティー」を基軸に医薬品開発に挑むバイオベンチャーあるいは製薬企業内グループを取りあげて講演をお願いし議論します。

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T4. シーズ共創プログラム 〜産学官連携の新しいカタチ〜

オーガナイザー:浦田 尚男(三菱ケミカルHD),辻 良太郎(カネカ)

趣旨 アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)は2005年に開始され,産業界が求める先進技術を集約して議論する場・産学官連携の契機を提供する場として役立ってきました。以来オープンイノベーションは世の中に広く浸透した手法として認知されるに至りました。一方で持続可能な開発目標(SDGs)に代表されるように解決すべき課題は環境・社会・経済の全てを満たす必要があり,高度化・複雑化の一途をたどっています。このように環境変化の激しい現在では,既存シーズの利活用をベースとする連携に限界が見え始めています。本セッションでは社会課題解決のために必要なシーズを産学官連携で共に創り出す「共創」をコンセプトに,これからの産学官連携のあり方を議論したいと考えます。

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中長期テーマシンポジウム

中・長期戦略に基づくシンポジウムを春季年会実行委員会と学術研究活性化委員会の合同企画として継続的に実施しております。 第99春季年会 (2019)では下記の 5テーマを実施します。

  1. 分子エレクトロニクスと分子スピントロニクスの最前線
  2. 開殻性分子種:ファジーボンドが拓く新たな化学
  3. 人工光合成最前線:その実現の鍵を探る
  4. 生命科学における分子化学のプレゼンス
  5. 革新的触媒の創製:炭素―水素結合の活性化

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分子エレクトロニクスと分子スピントロニクスの最前線

趣旨 エレクトロニクスは電子の電荷の自由度に基づいており,20世紀はシリコン半導体全盛の時代であった。しかしシリコン半導体の限界も見え始めて20世紀の終盤からは有機分子を用いた分子エレクトロニクスの研究が盛んに行われてきており,有機トランジスターや有機ELなどの研究が行われている。一方,スピントロニクスは電子の電荷とスピンの自由度に基づいており,巨大磁気抵抗効果などの発見により磁気メモリーデバイスなどに実用化されている。しかし,加工性や多様性などの観点から分子スピントロニクスに関する研究が21世紀に入り,盛んに行われるようになっている。本シンポでは分子エレクトロニクスと分子スピントロニクスの最前線の講演を行う。


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開殻性分子種:ファジーボンドが拓く新たな化学

趣旨 非線形光学応答,動的共有結合,メカノクロミズム,熱励起三重項遷移など,共有結合の弱さに起因する現象を示す物質においては,その電子構造に開殻性が見え隠れする。閉殻と開殻を併せ持つ,曖昧な結合状態を有する化学種は,熱・光・圧力などの外場に敏感に応答するという特性があり,その性質を活用して新たな機能や反応につなげていくことは,これからの化学における重要な研究課題である。本企画では,開殻性化学種の研究に携わる化学者を招待し,曖昧な結合に関する理論,物質創生,反応開発,機能性創出について最近の研究成果について講演いただき,開殻性化学種に関するこれからの研究の方向性について議論を行う。


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人工光合成最前線:その実現の鍵を探る

趣旨 無尽蔵とも言える太陽光エネルギーを利用して「水からの水素製造」や「二酸化炭素や窒素の還元再資源化」を行う「人工光合成」技術は,エネルギー環境問題解決の切り札として期待され,様々な分野の研究者が参画するとともに,産業界においても参入の機会を検討する企業が増えつつあります。本企画では人工光合成研究の最前線を走る研究者に「解決すべき課題」を踏まえたご講演をお願いし,また産業界からも人工光合成研究への期待や要望を含むご講演を提供して頂き,人工光合成実現にむけた課題共有と相互理解の促進を図ることを目的とします。


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生命科学における分子化学のプレゼンス

趣旨 進展著しく,医療への波及効果も大きい生命科学。この分野の主役として化学が一層の存在感を示すためには,どうしたらよいか。ケミカルバイオロジー分野の第一線研究者とのディスカッションを通じて,動きゆく分子生命科学の潮流を読む。


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革新的触媒の創製:炭素―水素結合の活性化

趣旨 本中長期企画では,均一系触媒,不均一系触媒から生体触媒に関わる研究者が一堂に会し,天然資源の少ない我が国が取り組むべき挑戦的課題に関して総合的に討論を行う。今回は単純炭化水素の炭素―水素結合の活性化を伴う官能基化にターゲットを絞り,革新的触媒を創製に関する議論を行う。


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