会期中に実施予定の企画・行事の紹介

第98春季年会 (2018) では一般講演のほかに,様々な企画・行事が予定されています。本ページではプログラム公開までの間に確定した情報を掲載し各企画を紹介いたします。情報は随時更新いたします。

企画一覧

分類 企画タイトル
アドバンスト・テクロノロジー・プログラム(ATP) T1. 社会を支える基盤技術

A) IoT・AIと化学のイニシアチブ ―推進:アクチュエータ材料,活用:インフォマティクス―
B) 若手が切り拓くセルロースナノファイバーの新しい可能性
C) 生態系バイオミメティクスの新潮流:持続可能な社会にむけて
D) 革新的膜工学の研究最前線 2018
E) 触媒元素戦略で拓く未来社会

T2. エネルギー化学フロンティア

A) 塗布型太陽電池におけるフロンティア研究・技術開発
B) 人工光合成分野における触媒化学的アプローチ
C) 水素エネルギー利活用の課題と将来展望
D) 低炭素社会を実現する次世代蓄電池

T3. ヘルスケア革新技術

A) 未来医療を支える無機系生体適合性材料
B) センシング技術が切り開く未来のヘルスケア
C) ヘルスケア革新を目指したバイオベンチャーのフロンティア

中長期テーマシンポジウム 細胞・組織・臓器機能を解明する分子解析デバイスと応用展開
ケミカルバイオロジー研究加速のための生物活性分子の発見戦略
分子設計と分子技術:新機能によるイノベーション
天然光合成の学理解明と革新的人工光合成系実現への道
複雑系のための分子科学−分子機能はどこまで予言できるか
革新的触媒の創製

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アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)

概要

 春季年会では,産業界が注目する化学技術分野で,産学官の参加者が講演や発表・討議を通じて交流深耕を図ることを目的として,2005年よりアドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)を実施してきました。14年目を迎える今回のATP では,
 産業界が注目する3分野の12サブセッションで内容を刷新した「ATPセッション」
 「ATPポスター 〜シーズとニーズのマッチングの場〜」
 「ATP交流会 〜気軽に立ち寄れる出会いと交流の場〜」
など,社会的課題解決を視野に入れた産学官の交流深耕を実感できる多くの場を提供します。


開催期間
2018 年 3 月 20 日 (火)〜 22 日 (木)
開催場所
日本大学理工学部 船橋キャンパス

T1. 社会を支える基盤技術

趣旨 持続可能な社会と新規産業の創生には基盤となる化学技術の発展が不可欠であり,その実現には従来化学の枠を超えた異分野技術との融合が必要です。本セッションでは社会を支える基盤技術として,超スマート社会を実現するIoT・AI技術,環境調和型の新素材であるセルロースナノファイバー,社会エコシステムとしてのバイオミメティクス,最新の吸着科学が創出する革新的な膜工学, 将来の物質生産・変換を革新する触媒元素戦略,以上5テーマを取り上げ,各分野を牽引する研究者による講演と展示会により,分野を超えた活発な議論の場を提供します。


T1. A. IoT・AIと化学のイニシアチブ ―推進:アクチュエータ材料,活用:インフォマティクス―

オーガナイザー:安積 欣志(産総研ナノチューブ実用化研セ)

趣旨 Society5.0(超スマート社会)の実現にはIoT・AI社会を支える材料やIoT・AIを利用した効率的な材料開発など化学のイニシアチブが期待されます。本サブセッションではIoT・AI社会を支えるキーデバイスであるアクチュエータおよび,AIを利用した材料開発について,産官学を代表する研究者が実際の取り組みを紹介・説明します。


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T1. B. 若手が切り拓くセルロースナノファイバーの新しい可能性

オーガナイザー:能木 雅也(阪大産研)

趣旨 植物資源から誘導されるセルロースナノファイバー(CNF)は環境調和型の新素材として今,最も注目されている新素材です。本サブセッションでは注目の若手研究者がCNFの新しい可能性を紹介するとともに,その魅力を語ります。インキュベーションタイムや展示会など,講師と直接意見交換し実物を見てディスカッションできる企画としました。


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T1. C. 生態系バイオミメティクスの新潮流:持続可能な社会にむけて

オーガナイザー:下村 政嗣(千歳科技大応化生物)

趣旨 バイオミメティクスは生態系サービスであり,生態系サービスを支える生物多様性の根幹には生命の起源があり,それは宇宙に起源を持ち,海洋において育まれ,進化適応の結果として生態系サービスをもたらしています。それゆえに,宇宙と海を再認識し,進化と生物多様性を思い,生態系と生物多様性の経済学(The Economics of Ecosystem and Biodiversity, TEEB)の立場を鮮明にし,街づくりとそれを支える諸技術に言及することで,持続可能な開発目標(SDGs)に向けたパラダイムシフトとイノベーションをもたらす“社会を支える基盤技術”としての社会エコシステムであるバイオミメティクスを確立します。


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T1. D. 革新的膜工学の研究最前線 2018

オーガナイザー:金子 克美(信州大環エネ研)

趣旨 再生利用可能エネルギーを有効活用するためには,安全・省エネルギー・省スペースを考慮した,貯蔵・変換・運搬・分離に関わる技術の革新的な進歩が求められています。このような要望に応えるための指導原理として,吸着科学は中心的な役割を果たす可能性が高いと言えます。そこで本サブセッションでは,近年,新しい展開が見られる吸着のサイエンスとテクノロジーに関する話題を提供し,要望の高い新規膜技術創成の可能性を議論します。


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T1. E. 触媒元素戦略で拓く未来社会

オーガナイザー:村井 眞二(阪大名誉教授/JST)

趣旨 経済,社会における価値創造のプロセスを大きく変える革新的な新材料や新資源の創出のためには,物質生産・変換の要となる革新的触媒技術の開発が不可欠です。本サブセッションでは,我が国の将来の環境,資源,エネルギー問題を解決し得る画期的な触媒研究を行っている産学官の第一線の研究者が最先端の研究成果を紹介します。


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T2. エネルギー化学フロンティア

趣旨 持続可能な社会の実現に向けて,エネルギーの変換・貯蔵・利用におけるより一層の技術革新が望まれており,産学官それぞれの立場から様々な取り組みが活発に行われています。本セッションでは,特に「化学」がそのキーテクノロジーとして期待される「太陽電池」,「人工光合成技術」,「水素エネルギーの利活用」,「次世代二次電池」の4テーマを取り上げ,その最新動向を俯瞰するとともに,その革新を目指した活発な議論の場を提供します。


T2. A. 塗布型太陽電池におけるフロンティア研究・技術開発

オーガナイザー:宮坂 力(桐蔭横浜大院工)

趣旨 固定価格買取制度などの公的資源に頼らずに自立して普及する,低コスト,高効率かつ資源リスクの無い新たな太陽電池の研究開発が活発に進められています。本サブセッションでは,次世代太陽電池として注目されている有機無機ハイブリッド太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)に代表される塗布型太陽電池に関する最新の研究および開発動向を,世界をリードする研究者に紹介いただき,実用化を見据えた活発なディスカッションを行いたいと考えております。


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T2. B. 人工光合成分野における触媒化学的アプローチ

オーガナイザー:佐山 和弘(産総研太陽光発電研セ)

趣旨 太陽光エネルギーを化学エネルギーに変換する人工光合成に関する科学技術は,2030〜50年の実用化を目指して近年加速度的に進展しています。本サブセッションでは,固体触媒,錯体化学,バイオ技術およびそれらの融合等のおもに触媒化学的な研究開発における最新のトピックスについて,世界をリードする研究者に紹介いただき,これからの発展を見据えた活発なディスカッションを行いたいと考えております。


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T2. C. 水素エネルギー利活用の課題と将来展望

オーガナイザー:秋鹿 研一(東工大名誉教授)

趣旨 家庭用燃料電池に続き,FCVと水素ステーションの市場展開が進められています。水素社会の実現には,検討中の水素やアンモニアによるガスタービン発電や,水素とCO2を原料とした基幹化学品の合成など,さらに水素エネルギーの利活用を進めていく必要があります。本サブセッションでは,最前線で活躍する方々が一堂に会して,水素エネルギーの利活用を中心に,現状・課題・将来展望やケミストリーへの期待について議論します。


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T2. D. 低炭素社会を実現する次世代蓄電池

オーガナイザー:獨古 薫(横国大院工)

趣旨 炭素負極・酸化物正極・有機電解液からなる現行のリチウムイオン蓄電池は,携帯端末から車載用・定置用へと用途が拡大しています。一方で,エネルギー密度などの諸特性が理論限界に近づきつつあり,この壁を打ち破る固体電解質・空気正極・多価イオンなどの新しい概念に基づく蓄電池技術に注目が集まっています。本サブセッションでは,これら次世代型の蓄電池について,研究の最新動向から将来展望まで幅広く議論します。


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T3. ヘルスケア革新技術

趣旨 超高齢社会を迎えた今,「全ての人が健康に快適に暮らすことができる社会の構築」は重要な社会課題です。ヘルスケアの分野では,その課題解決に対して様々な技術革新が異分野融合を伴って進んでおり,一昔前には夢だった技術も次々と実現されつつあります。本セッションでは,「ヘルスケアの未来」に着目し,今後重要性が増すと期待される「生体適合性材料」や「センシング技術」の最新動向を取り上げます。また,この新領域の開拓を進めている日本の選りすぐりの「バイオベンチャーの技術と戦略」を紹介するサブセッションも設定しました。本セッションが,異分野融合による産学官および産産のオープンイノベーションの機会を提供する場となり,新規テーマ創出や新たな起業のヒントとなることを期待しています。


T3. A. 未来医療を支える無機系生体適合性材料

オーガナイザー:田中 賢(九大先導研)

趣旨 未来医療の柱となる「再生医療」や「人工臓器」などの最先端医療材料分野では,様々な生体適合性材料の開発が活発に進められています。その中で,「セラミックス」,「アパタイト」,「有機-無機ハイブリッド」を始めとする無機系生体適合性材料の進展を忘れてはなりません。そこで,本サブセッションでは,「無機系生体適合性材料」に焦点を当てて広く話題を提供し,併せて様々な「生体適合性材料」の製品展示も行います。


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T3. B. センシング技術が切り開く未来のヘルスケア

オーガナイザー:小澤 岳昌(東大院理)

趣旨 健康管理や生活習慣病予防に対する意識の高まりとともにヘルスケアの重要性が増しています。様々な生体情報計測技術,ウェアラブル技術などの新たなセンシング技術が開発されつつあります。匂い,細胞応答,生体信号の検出に加え,新規測定技術にも新たな原理が導入される等の進展が見られています。本サブセッションでは,これら最新の分析手法やその事業化に向けての取り組みについて話題を提供します。


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T3. C. ヘルスケア革新を目指したバイオベンチャーのフロンティア

オーガナイザー:菅 裕明(東大院理)

趣旨 医療の課題として患者のQOL(Quality of Life)改善が求められる中,バイオベンチャー企業によるアンメット・メディカルニーズに対する取り組みや,次世代バイオ医薬に関する研究開発の役割は非常に大きいです。本サブセッションでは昨年度に引き続き,バイオベンチャー企業からグローバル展開を視野に入れた独自技術,ビジネス戦略等を紹介し,またベンチャーキャピタルからも将来のヘルスケア分野を支援する取り組みについても紹介します。


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中長期テーマシンポジウム

中・長期戦略に基づくシンポジウムを春季年会実行委員会と学術研究活性化委員会の合同企画として継続的に実施しております。 第98春季年会 (2018) では下記の 6 テーマを実施します。

  1. 細胞・組織・臓器機能を解明する分子解析デバイスと応用展開
  2. ケミカルバイオロジー研究加速のための生物活性分子の発見戦略
  3. 分子設計と分子技術:新機能によるイノベーション
  4. 天然光合成の学理解明と革新的人工光合成系実現への道
  5. 複雑系のための分子科学−分子機能はどこまで予言できるか
  6. 革新的触媒の創製

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細胞・組織・臓器機能を解明する分子解析デバイスと応用展開

趣旨 生体を構成する基本単位である細胞を操作解析する研究が進展しており,セルソーター,細胞イメージングから一細胞レベルでの遺伝子網羅解析なども可能となっている。さらに,iPS技術による細胞の再生,ゲノム編集による特定機能のノックアウトなども可能となっており,一細胞レベルでの理解から細胞間相互作用を基礎として組織や臓器機能への分子理解が求められている。ここでは,化学的な視点により高次の生体機能解明に関与できるアプローチについて紹介する。例えば,Organ-on-chipデバイス,バイオミメティック分子設計,分子イメージング,遺伝子・タンパク発現マッピングなどが貢献するであろう。こうした解析手法は,生体の恒常性や病態へのプロセス解明などの応用展開が期待される。


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ケミカルバイオロジー研究加速のための生物活性分子の発見戦略

趣旨 ケミカルバイオロジーでは,特定の機能を有する分子の効率的な同定・発見・合成が研究に極めて大きな影響を与える。情報科学・分光学・有機合成分野における進歩は,特別な生物活性分子の発見プロセスを大きく加速してきた。本企画では,それぞれの分野での先端の成果を紹介し,その有用性を討論したい。


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分子設計と分子技術:新機能によるイノベーション

趣旨 分子構造の設計ならびに分子の働き・振る舞いを自在に制御する「分子技術」を開拓・確立し,分子を基盤とする新材料・新デバイス・新プロセス等を創出することが重要である。「分子技術」を駆使して新たな機能を創出することにより,環境・エネルギー材料や電子材料,健康・医療材料等に対して,いかにイノベーションを起こしていくか本企画において議論する。


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天然光合成の学理解明と革新的人工光合成系実現への道

趣旨 化石資源の生成を始めとして,地球上の生命活動および社会活動を支えているエネルギーのほぼ全ては,天然光合成を通じて太陽光エネルギーから化学エネルギーへと変換されたものである。近年,この極めて複雑かつ精巧な天然光合成の作動原理が分子レベルで徐々に解明されつつあり,これらを指導原理として人工光合成研究へ取り入れることにより,革新的な高効率光−物質変換系の創製が期待できる。本企画では,我が国を中心に近年飛躍的な進展が見られる「天然光合成」と「人工光合成」研究における第一線の研究者に最先端の研究成果を紹介して頂き,両研究分野の本質的融合とそこから生み出される革新の可能性について討論する。


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複雑系のための分子科学−分子機能はどこまで予言できるか

趣旨 化学のフロンティアは大きな自由度を持ち複雑で高度な分子系が高い機能性を発揮する機構の解明と,新しい複雑分子系の創成へ向かっている。本テーマでは複雑分子系が機能を発揮する過程を分子理論,先端計測,合成化学研究者らによる討論を進めてきた。次の重要なステップは高機能な複雑分子系のデザイン,すなわち機能予測である。合成化学は複雑な分子でも作り出せる実力を有するが,機能をデザインできる訳ではない。理論は分子機能の解釈を追求してきたが予言は簡単ではない。計測は測定対象を大きく広げたが機能発現の源を必ず計測できるわけではない。そこで本シンポジウムでは合成化学,分子理論,先端計測の最前線で活躍している研究者により,分子機能の予測の現状と必要性を概観し,突破口を全員で討論する計画である。


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革新的触媒の創製

趣旨 本シンポジウムでは,均一系触媒,不均一系触媒から生体触媒に関わる研究者が一堂に会し,天然資源の少ない我が国が取り組むべき挑戦的課題に関して総合的に討論を行う。日本が誇る触媒研究の高い競争力を活かして,難易度の高い触媒開発,例えば,メタンや低級アルカン,ユビキタス資源(窒素,二酸化炭素,酸素,水)などの多様な資源を,高効率に化成品原料やエネルギーとして活用するための革新的触媒を創製に関する議論を行う。最先端の物質合成・材料科学・計測・計算技術分野やデータ科学分野の研究者との議論を基に,原理解明と触媒創製を戦略的に議論し,多様な天然資源を高効率に活用する社会を切り拓くことを目指す。


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