お問合せプライバシーポリシーサイトマップ
市民公開講座〜科学者たちの未来への挑戦〜
概要

日本化学会第91春季年会(2011)実行委員会では、一般市民の方々を対象とする「市民公開講座」を下記の内容で企画いたしました。今回は市民の方々の生活に密接に関連した身近な話題を専門の先生方にやさしくお話していただきます。ふるってご参加下さい。

  • 主催: 日本化学会
  • 日時: 2011年3月26日(土) 13時15分〜17時
  • 会場: 神奈川大学横浜キャンパス内 10号館 4階 10-41教室(S1会場) 
  • 参加費: 無料 ※お土産あり(最終講演後にお渡し予定)
  • 申込: 不要(直接会場にお越し下さい。) お車でのご来場はご遠慮下さい。
  • お問合せ先: (社)日本化学会企画部年会係 TEL:03-3292-6163 E-mail:nenkai@chemistry.or.jp
  • プログラム:
    13:15-13:20 開会の辞 (東大院理) 小澤 岳昌
    13:20-14:10 宇宙での生命科学実験-過去・現在・未来-
      浅島 誠 氏(東大院総合生命・産総研幹細胞工学研究センター・名誉教授)

    国際宇宙ステーション(ISS)の日本の実験棟(JEM)の中で現在までに行われた動物の培養細胞や植物科学などの生命科学実験の成果を中心にまずのべる。次に今、予定されている水棲生物を用いた生命科学実験や今後のJEMを使っての新しい実験の方向性などについて、最新の情報も含めて報告したい。

    14:10-15:00 史上最大の新薬スタチンはこうして生まれた
      遠藤 章 氏(バイオファーム研究所・所長)

    1970年代に、青カビからコレステロール合成阻害剤「コンパクチン」を発見し、作用機作を解明後、ラットに効かないが、ニワトリ、イヌ、サルの血中コレステロールを強力に下げ、重症患者にも極めて有効なことを示して、コンパクチン同族体(スタチン)開発の基礎を確立。これを基に7種のスタチンが開発され、現在4,000万人の患者に投与され、年間売上は3兆円に達する。

    15:20-16:10 顔学への招待-コンピュータで探る顔の秘密-
      原島 博 氏 (東大名誉教授/日本顔学会会長)

    私たちは、生まれた時から「顔」とつきあっていますが、その顔についての体系的な学問は、いままでありませんでした。それは顔が、あまりにも身近な存在であるからです。この講演では、コンピュータ画像処理によって合成された多数の顔写真を紹介しながら、人の顔の秘密を探る研究を紹介し、「顔学」の今後を展望します。

    16:10-17:00 マラリア対策用オリセットネット(蚊帳)
      伊藤 高明 氏 (住友化学農業化学品研究所・主幹)

    マラリアは蚊が媒介する疾病である。年間の感染者が4億人、死亡者が100万人にのぼり、特にアフリカのサハラ砂漠以南に多い。オリセットネットはこの媒介蚊に対し長期間にわたり殺虫効果を示す蚊帳である。このようなタイプの蚊帳が国際社会の支援のもとにアフリカにおいて幅広く普及しつつある。その結果、マラリアの感染者、死亡者数の大きな減少がおき始めている。